太白区の松尾芭蕉句碑
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仙台市野草園 郷土文芸苑 |
・場所:宮城県仙台市太白区茂ヶ崎2−1−1 Yahoo!地図
・説明:郷土が生んだ詩人や歌人などの詩歌と植物。芭蕉が「おくの細道」で詠んだ「草木の句と植物」など郷土の文芸と植物の区画です。
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郷土文芸苑 2012.3.22

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一つ家に 遊女も寝たり 萩と月
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ひとつやに ゆうじょもねたり はぎとつき |
・句意:遊女と同宿することとなった。世外の私と花の様な彼女とは、庭の萩と空の月との取り合わせのようなものだ。
登場する植物:萩
・詠んだ時期・場所:1689年 市振(いちぶり)の宿(新潟県青海町)の宿屋
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2012.3.22

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あやめ草 足に結ばん 草鞋の緒
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あやめぐさ あしにむすばん わらじのお
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・句意:あやめ草をぞうりの緒に付けて旅の無事を祈る
端午の節句のあやめ草を足に結んだつもりで、わらじをはき健脚を祈ろう
草履の緒に編み込んだ紺の布の色(あやめ色)の草履で旅たった。
登場する植物:菖蒲(アヤメ)
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 仙台市宮城野区宮城野
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2012.3.22

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笠島は いづこ五月の ぬかり道
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かさじまは いづこさつきの ぬかりみち |
・句意:実方の墓や、西行のゆかりのすすきのある笠島(かさじま)はどの辺りなのだろうか、五月の雨でぬかるんだ道なので尋ねることもできない本当に残念だ。
登場する植物:形見のすすき、枕詞:笠島
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 名取市
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2012.3.22

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まゆはきを 俤にして 紅粉の花 |
まゆはきを おもかげにして べにのはな |
・句意:このあたりに咲いている紅花を見ていると女性が化粧に使う眉掃きが思い出されることだ
眉掃(まゆは)きは、白粉(おしろい)をつけたあとで眉を払う小さなはけ
登場する植物:紅花(ベニバナ)
・詠んだ時期・場所:1686年 天童市大字下荻野戸/尾花沢市
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2014.9.7

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田一枚 植えて立ち去る 柳かな
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たいちまい うえてたちさる やなぎかな
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・句意:西行法師が詠んだ柳に見とれているうちに。この柳のかげで、私もしばし立ちとまった。近くのでは田植えが終わった。それを見て私もその場を後にした。
季語:柳:晩春
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 栃木県那須町芦野
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2012.3.22

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象潟や 雨に西施が ねぶの花
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きさがたや あめにせいしが ねぶのはな
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・句意:雨にれたネムノ花、あたかも中国の美女西施が憂いの顔のようと咲いていた。
登場する植物:季語:合歓(ネム)の花:晩夏
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 秋田県象潟
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2014.9.7

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世の人の 見付けぬ花や 軒の栗
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よのひとの みつけぬはなや のきのくり |
・句意:目立たない栗の花が軒端に咲いている。主人も世にかくれて、静かに住んでいるのだろう
登場する植物:栗
詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」福島県須賀川市
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20174.9.7

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波の間や 小貝にまじる 萩の塵
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なみのまや こがいにまじる はぎのちり
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・句意:波は引いて砂浜の砂が現れる。そのとき砂の中にますほの小貝に混じって色とりどりの萩の花びらが見える。
・詠んだ時期・場所:1689年(元禄2年) 奥の細道種の浜:(いろのはま) 敦賀市色浜 |
2014.9.7

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庭掃いて 出でばや寺に 散る柳
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にわはいて いでばやてらに ちるやなぎ
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・句意:本当は一宿のご恩返しにこの落ち葉を一掃きして出立したい。
登場する植物:柳
・詠んだ時期・場所:1689年(元禄2年) 奥の細道種の浜:加賀(石川県)の全昌寺での句
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2016.6.29

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