田山 花袋(たやま かたい)
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シオーモの小径
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・場所:宮城県塩竈市海岸通 Yahoo!地図 |
・説明:「シオーモの小径」は、マリンゲート塩釜とJR本塩釜駅をつなぐ塩釜港沿いの遊歩道に、作品の中で塩釜を「シオーモ」と呼んだ宮沢賢治をはじめ、正岡子規、斎藤茂吉ら著名な作家、歌人、俳人の文学碑計10基などを配置した。眼前に海を楽しみながら、塩釜の魅力を書き残した文人の足跡をたどれる。
除幕式:2010年3月17日 |
田山 花袋(たやま かたい)
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・説明:1871−1930年 群馬県館林に生まれ 小説家
1907年(明治40年)、「蒲団」を発表、文壇に大きな反響を残し、島崎藤村の「破戒」とともに自然主義文学の代表作になった。
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鹽竃の町は半は港で半は漁市といふさまであつた。
大漁の模様のついたどてらを着た漁師、細い通りに處々に並んでゐる
青楼の浅黄の暖簾、ある旗亭から三味線の音が湧くやうに聞こえた
深く入込んだ 入江、そこに集まつてゐる帆檣や和船や荷足や水脈は黒く流れて、潮は岸の旅舎の影を静かに揺かした 山水小記より
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帆檣:はんしょう:帆柱の事。マスト
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1914年(大正3年)・6年など幾度か、塩竈を訪れる。
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2010.4.8

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酒田市日和山公園
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・場所:山形県酒田市南新町一丁目 日和山公園 Yahoo!地図 |
田山 花袋(たやま かたい) |
・説明:1871−1930年 群馬県館林に生まれ 小説家
1907年(明治40年)「蒲団」を発表、文壇に大きな反響を残し、島崎藤村の「破戒」とともに自然主義文学の代表作になった。
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「羽後の海岸」
飛島の風情に 富めるは われこれを 耳すること久し・・・
我は車上遥かに其島の狭長なる翆色を望みつつ頻りにさまざまなる空想に耽りぬ・・・
われは車夫よりこの島の趣味ある物語を聞きつつ海上十数里を隔てたらんと覚しき其の小さき島を幾度となく打見やりぬ・・・
酒田にやどりし夜は月明かりにして積水千里転た旅情の寂寞たるに堪えず則ち歩して日和山に登り遥かに過ぎ来し方を願るに金波閃閃として山翆微ぼう宛然夢中の景に似たり
酒田に やどりし 夜は ・・・
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年 建立
1903年秋田より酒田来訪 「花袋紀行集」
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2011.7.11

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梵行寺(ぼんぎょうじ) |
・場所:山形市三日町2-1-52 Yahoo!地図
・先祖の墓がある 梵行寺の住所は三日町だが文は十日町になっている。 |
田山 花袋(たやま かたい) |
・説明:1871−1930年 群馬県館林に生まれ 小説家
1907年(明治40年)「蒲団」を発表、文壇に大きな反響を残し、島崎藤村の「破戒」とともに自然主義文学の代表作になった。
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「東京の三十年」
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「あし曳きの山ふところにね たれども猶風寒し落葉みだれて」
いかにもさみしい生保内の一夜であった。
それは丁度日清戦争時代で、国旗が山際の村の藁屋にかけてあったりした。
帰途は山形に出て、母の故郷を訪ひ、月山の姿にあくがれ、山寺の勝を見て、山形市では祖先の墓を十日町の梵行寺に展した。
それから 上の山へ出て、金山峠を越え、山中七宿を経、渡瀬の材木岩を見て、翌日は福島へと出た。
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意:
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1969年(昭和44年) 建立
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2013.8.4
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舞鶴山公園内 文学の森
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・場所:山形県天童市城山4062-6 舞鶴山公園内 Yahoo!地図 |
・天童市との関わり:母親が天童市南部の高擶(たかだま)出身。花袋も高擶を訪れ、月山の眺めなどを書き記す
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田山 花袋(たやま かたい) |
・説明:1871−1930年 群馬県館林に生まれ 小説家
1907年(明治40年)「蒲団」を発表、文壇に大きな反響を残し、島崎藤村の「破戒」とともに自然主義文学の代表作になった。
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続南船北馬より抜粋
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2005年 天童市制施行45周年記念事業の一環 建立
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2013.6.11

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森合峠
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・場所:山形県最上郡金山町飛森 森合峠 薬師山の東 Yahoo地図
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田山 花袋(たやま かたい) |
・説明:1871−1930年 群馬県館林に生まれ 小説家
1907年(明治40年)「蒲団」を発表、文壇に大きな反響を残し、島崎藤村の「破戒」とともに自然主義文学の代表作になった。
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夕日影 沈まんとする 大空に 月の山こそ あらわれにけれ
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歌意:私は月山の姿を伴侶として歩いた。金山の宿に入ろうとする時暮色の中に、はっきりと大きく緩く靡いている姿を見てから私の月山に対する憧憬は一層加わった。 何という好い山だろう群山の中から丁度満月が三分の一位を現したやうな形である。平凡な円錐形ではなくて大きな大陸的な感じを与える山の姿であった。それでいて静かな落ち付いた気分であった。
1894年(明治27年)10月、27歳の田山花袋が雄勝・主寝坂峠から森合峠を越えて金山に一泊し、森合峠から月山を遠望して詠む
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1990年(平成2年)金山町建立
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2015.7.24

2015.7.24

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象潟を詠んだ歌
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羽後の海岸
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怨むことがことき幽艶にして清趣に富める一場の嵐
景は忽然としてこの世のものにはあらずなりぬ。
されど其の島の址、其の寺の址を思ふに、この潟の
美は盖(けだ)し鳥海山一帯の翠微(すいび)にありたるなるべし。
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