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岩手県の句碑・歌碑・詩碑

啄木ふる里の道 
石川 啄木(いしかわ たくぼく)
・説明:1886〜1912年 26歳没 本名:一(はしめ) 岩手県盛岡市玉山生まれ
 滝沢村転居 渋民村・函館で代用教員 函館、小樽、札幌、釧路で新聞社勤務 東京朝日新聞社校正係 歌人、詩人、評論家
 
2014.5.27


2014.5.27



啄木ふる里の道 
石をもて 追はるるごとく ふるさとを 出でてかなしみ 消ゆる時なし
 歌意:

なつかしき 故郷にかへる 思ひあり 久し振りにて 汽車に乗りしに
 歌意:
 悲しき玩具
2014.5.27



神無月 岩手の山の 初雪の 眉にせまりし 朝を思ひぬ
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



汽車の窓 はるかに北に ふるさとの 山見え来(く)れば 襟を正(ただ)すも
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



ふるさとの 訛なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



こころよく 我にはたらく 仕事あれ それを仕遂(しと)げて 死なむと思ふ
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



やはらかに 積れる雪に 熱(ほ)てる頬(ほ)を 埋むるごとき 恋してみたし
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



このごろは 母も時時 ふるさとの ことを言ひ出(い)づ 秋に入れるなり
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



こころよき 疲れなるかな 息もつかず 仕事をしたる 後(のち)のこの疲れ
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



その昔 小学校の 柾屋根(まさやね)に 我が投げし鞠 いかにかなりけむ
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



不来方(こずかた)の お城の草に 寝ころびて 空に吸はれし 十五の心
 歌意:
一握の砂
2014.5.27



ふるさとの 麦のかをりを 懐かしむ 女の眉に こころひかれき
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



東海の 小島の磯の 白砂に われ泣きぬれて 蟹とたはむる
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



ある年の 盆の祭に 衣(きぬ)貸(か)さむ 踊れと言ひし 女を思
 歌意:
 一握の砂
 2014.5.27



ふるさとの 空遠みかも 高き屋に ひとりのぼりて 愁(うれ)ひて下る
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



目になれし 山にはあれど 秋来れば 神や住まむと かしこみて見る
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



そのかみの 学校一の なまけ者 今は真面目に はたらきて居(を)り
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



砂山の 砂に腹這(はらば)ひ 初恋の いたみを遠く おもひ出(い)づる日
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



今日もまた 胸に痛みあり 死ぬならば ふるさとに行きて 死なむと思ふ
 歌意:
 悲しき玩具
2014.5.27



ふるさとを 出でて五年(いつとせ) 病をえて かの閑古鳥を 夢にきけるかな
 歌意:
 悲しき玩具
2014.5.27



新しき 明日の来るを 信ずといふ 自分の言葉に 嘘はなけれど
 歌意:
 悲しき玩具
2014.5.27



霧ふかき 好摩(かうま)の原の 停車場の 朝の虫こそ すずろなりけれ
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



ふるさとの 寺の畔(ほとり)の ひばの木の いただきに来て 啼きし閑古鳥
 歌意:
 悲しき玩具
2014.5.27



かにかくに 渋民村は 恋しかり おもひでの山 おもひでの川
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27


 

何となく 今年はよい事 あるごとし 元日の朝 晴れて風無し
 歌意:
 悲しき玩具
 年(年) 建立
2014.5.27



たはむれに 母を背負ひて そのあまり 軽きに泣きて 三歩あゆまず
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



はたらけど はたらけど猶(なほ) わが生活 楽にならざり ぢっと手を見る
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



ふるさとの かの路傍(みちばた)の すて石よ 今年も草に 埋もれしらむ
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



ふるさとの 土をわが踏めば 何がなしに 足軽くなり 心重れり
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



それとなく 郷里(くに)のことなど 語り出でて 秋の夜に焼く 餅のにほひかな
 歌意:
 一握の砂
2014.5.27



 
渋民小学校校歌
・場所:岩手県盛岡市玉山区渋民鶴塚114 Yahoo地図 
 石川 啄木(いしかわ たくぼく)
・説明:1886〜1912年 26歳没 本名:一(はしめ) 岩手県盛岡市玉山生まれ
 滝沢村転居 渋民村・函館で代用教員 函館、小樽、札幌、釧路で新聞社勤務 東京朝日新聞社校正係 歌人、詩人、評論家
 
1 春まだ浅く 月若き 生命の森の 夜の香に あくがれ出でて 我が魂の
  夢むともなく 夢むれば さ霧の彼方 そのかみの 希望は遠くたゆたいぬ

2 そびゆる山は 英傑の 跡を弔ふ 墓標 音なき河は千載に 香る名を
  こそ流すらむ 此處は何處と我問へば 汝が故郷と月答ふ

3 雪をいただく 岩手山 名さへ優しき姫神の 山の間を流れゆく 千古の水の
  北上に 心を洗ひ 身を清め 学びの道に進めかし
 歌意:
 1983年(昭和58年) 建立 創立110周年記念

 

渋民小学校玄関 
石川 啄木(いしかわ たくぼく) 
・説明:1886〜1912年 26歳没 本名:一(はしめ) 岩手県盛岡市玉山生まれ
 滝沢村転居 渋民村・函館で代用教員 函館、小樽、札幌、釧路で新聞社勤務 東京朝日新聞社校正係 歌人、詩人、評論家
 
その昔 小学校の 柾屋根に 我が投げし鞠 いかにかなりけん
 歌意:
 1983年(昭和58年) 建立