斎藤茂吉先生と猿羽根山/白き山(猿羽根峠より)猿羽根峠地蔵尊参道
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名木澤を 入口として のぼるとき ちかく飛びつつ 啼くほととぎす
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谷うつぎ むらがり咲きて 山越ゆる われに見しむと 言へるに似たり
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明治十四年九月 二十八日 天皇ここを 越えたまひにき
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郭公と 杜鵑(とけん)と啼きて この山の みづ葉ととのふ 春ゆかむとす
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あさき峡(かひ)と ふかき峡との まじはれる 猿羽根の山に 飛ぶほととぎす
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笹の葉を 敷きていこへる たうげ路 ゆ南のかたを ふりさけゐたり
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こほしかる 道とおもひて 居りたりし さばねの山を けふ越えむとす
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| 猿羽根峠 のぼりきはめし ひと時を 汗はながれて いにしへ思ほゆ |
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おのづから 北へむかはむ 最上川 大きくうねる わが眼下(めのした)に
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元禄の ときの山道(やまぢ)も 最上川 ここに見さけて おどろきけむか
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雪しろき 月読の山 横たふを あなうつくしと 互(かたみ)に言ひつ
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| 歌意: |
とうげには いづる水あり 既にして 微かなれども 分水界をなす
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| 歌意: |
舟形に くだり来れば 小国川 ながれの岸に ねむりもよほす
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| 歌意: |
年老いて 猿羽根のたうげ 越えつるを 今ゆ幾とせ われはおもはむか
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山岸に 走井(はしりゐ)ありて 人ら飲む 心はすがしい にしへおもひて
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したしくも 海苔につつみし にぎり飯(いひ) さばね越えきて 取りいだすなり
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小国川 宮城ざかひゆ 流れきて 川瀬川瀬に 河鹿鳴かしむ
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歌意:
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郭公:かっこう、杜鵑:ほととぎす、河鹿:かじか
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2013.10.4

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