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尾花沢市の松尾芭蕉句碑

 養泉寺(ようせんじ)/涼し塚(すずしづか)
・場所:山形県尾花沢市梺町2-4-6 Yahoo!地図
・説明:養泉寺は7日間宿泊した場所
涼しさを 我が宿にして ねまる也
・句意:涼しさを我が家にいるような気分でくつろぎながら座っている
 「ねまる」:この地方の方言で「くつろいで座る」こと
 1762年(宝暦12年) 柴崎路水と鈴木素州 建立・揮毫
2013.5.23


左:松尾芭蕉 涼しさを句碑
右:壺中居士碑      

壺中は、村山地方を代表する江戸初期の俳人 山寺立石寺に「蝉塚」を築いた人




 




芭蕉碑
十泊のまち尾花沢 
 1994年(平成6年) 加藤正三ら 建立
養泉寺(ようせんじ)/芭蕉・清風連句碑
・説明:尾花沢で詠まれた歌仙
 歌仙の詠み方

 通常は四人で一つの連歌一巻を詠みます。発句に始まり挙句で閉め、月の歌、華の歌、季節の歌などのテーマが始めから用意されています。それに合せて、前に詠まれて句に繋げて構成されます。
 1988年(昭和63年) 奥山誉男・てふ 建立 俳人:加藤楸邨の書
2013.5.23



歌仙1/松尾 芭蕉(まつお ばしょう)
           すずしさを 我やどにして  ねまる也
           すずしさを わがやどにして ねまるなり
・句意:涼しさを我が家にいるような気分でくつろぎながら座っている
 「ねまる」:この地方の方言で「くつろいで座る」こと
詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 尾花沢市鈴木清風宅
 1988年(昭和63年) 建立 楸邨書

歌仙2/鈴木 清風(すずき せいふう)
つねのかやりに 草の葉を焼く
 句意:たいしたもてなしもできず、いつものように蚊遣り草をたくばかりです

歌仙3/河合 曾良(かわい そら)
・説明:1649−1710年 長野県諏訪市生まれ 俳諧師 芭蕉の奥の細道に同行した弟子
    蕉門十哲の一人
 
鹿子立を のへのし水 田にかけて
 句意:生まれて間もない鹿の子供がいる岡の辺りから田にかけての情景を詠んだ
 
鹿子立をのへのし水:尾上の清水

歌仙4/村川 素英(むらかわ そえい)芭蕉の接待役
・説明:−1736年 70歳 伊勢国(三重県) 村川伊左衛門。七郎兵衛ともいいます。
   号:残水・鷺草庵草翁・寒梅翁
   三千風の甥で、若い頃から尾花沢に住み、俳諧は初め鈴木清風に師事
 
ゆふづきまるし 二の丸の跡
 句意:

 
清風歴史資料館(せいふうれきししりょうかん) 
・場所:山形県尾花沢市中町5番36号 Yahoo!地図 
2013.5.23




芭蕉像



清風歴史資料館(せいふうれきししりょうかん) 
・場所:山形県尾花沢市中町5番36号 Yahoo!地図 
松尾 芭蕉(まつお ばしょう) 
        すずしさを 我が宿にして  ねまる也
        すずしさを わがやどにして ねまるなり
・句意:おかげさまで、この涼しさを、まるでわが家にいるような気分で味わいながら、気楽に膝を崩してくつろいでいます。
 「ねまる」:この地方の方言で「くつろいで座る」こと
詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 尾花沢市鈴木清風宅
          這い出でよ かひやが下の  ひきの声
          はいいでよ かいやがしたの ひきのこえ 
・句意:蚕を飼う部屋の床下からひきがえるの声が聞こえてくる。ひきがえるは、蚕をたべる天敵である。
 蚕を飼っている人たちが
「困った」と嘆くのを聞いた芭蕉が天敵よ、顔をみてやるからこっちへ出ておいで
 飼屋(かいがや):養蚕小屋  
 ひきの声:ひき蛙:古来、ひき蛙の鳴く声は人を恋する情景描写 に使われた。
詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 尾花沢市 鈴木清風宅
         まゆはきを おもかげにして 紅粉の花
         まゆはきを おもかげにして べにのはな
・句意:化粧用の紅をとる紅花が一つ咲いています。それを見ていると、どうしても女性がおしろいをつけた後に眉を払う、小さな刷毛を連想してしまいます
詠んだ時期・場所:1686年「奥の細道」天童市大字下荻野戸/尾花沢市

清風歴史資料館(せいふうれきししりょうかん) 
・場所:山形県尾花沢市中町5番36号 Yahoo!地図 
河合 曽良(かわい そら)
・説明:1649−1710年 長野県諏訪市生まれ 俳諧師 芭蕉の奥の細道に同行した弟子
    蕉門十哲の一人
蚕飼(こがい)する 人は古代の すがたかな
・句意:蚕の世話をしている人たちの姿は、古代もきっとこうだったろう、と昔をしのばせるほどに素朴です。
・詠んだ時期・場所:1686年「奥の細道」天童市大字下荻野戸/尾花沢市


そば処「明友庵」/竃セ友本社工場前
・場所:山形県尾花沢市五十沢字前森山1432-38 Yahoo!地図
奥の細道文学碑 
尾花澤にて清風と云者を尋ぬかれは富る
ものなれとも志いやしからす都にも折々
かよひて さすかに旅の情をも知たれは
日比とゝめて長途のいたはりさま・・ 
にもてなし侍る           
          凉しさを  我宿にして   ねまる也
          すずしさを わがやどにして ねまるなり
句意:おかげさまで、この涼しさを、まるでわが家にいるような気分で味わいながら、気楽に膝を崩してくつろいでいます。
 「ねまる」:この地方の方言で「くつろいで座る」こと
詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 尾花沢市鈴木清風宅
 1987(昭和62年) 西塚義治 建立  俳人:加藤楸邨の書
2016.7.22






山刀伐峠(なたぎりとうげ)
・場所:山形県最上町/尾花沢市 Yahoo!地図 
おくのほそ道 顕彰碑
高山森々ととして一鳥聲きかず木の下闇茂りあいて夜行くがごとし
雲端につちふる心地して篠の中踏分水をわたり岩蹶き(つまづき)
肌につめたき 汗を流して最上の庄に出づ

・1967年(昭和42年)山形県奥の細道観光資源保存会 尾花沢市 最上町 建立
  加藤楸邨の筆
2013.6.14


 


銀山温泉
・場所:山形県尾花沢市銀山温泉 Yahoo!地図  
すずしさを 我やどにして  ねまる也
・句意:涼しさを我が家にいるような気分でくつろぎながら座っている
 「ねまる」:この地方の方言で「くつろいで座る」こと
詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 尾花沢市鈴木清風宅
篝(かがり)にあける 金山の神
・松尾芭蕉が尾花沢で10日間滞在した際、野辺沢銀山(延沢銀山)に訪れたのではないかと推察される。
 すゞしさを我がやどにしてねまる也 芭蕉
 つねのかやりに草の葉を燒     清風
 鹿子立つをのへの清水田にかけて  曽良
 ゆふづきまるし二の丸の跡     素英
 楢紅葉人かげみえぬ笙のおと    清風
 鵙のつれくるいろいろの鳥     風流
 ふりにける石にむすびしみしめ縄  素英
 山はこがれて石に血をぬる     芭蕉
 わづかなる世をや継母に偽られ   風流
 秋田酒田の波まくらうき      曽良
 うまとむる関の小家もあわれ也   芭蕉
 桑くうむしの雷に恐づ       清風
 なつ痩に美人の形おとろひて    曽良
 霊まつる日は誓はづかし      素英
 入月や申酉のかたおくもなく    清風
 鴈をはなちてやぶる艸の戸     芭蕉
 ほし鮎の蓋ては寒く花ちりて    素英
 去年のはたけに牛房芽を出す    曽良
 蛙寝てこてふに夢をかりぬらん   芭蕉
 ほぐししるべに國の名をきく    清風
 あふぎにはやさしき連歌一両句   曽良
 ぬしうたれては香を残す松     素英
 はるゝ日は石の井なでる天をとめ  清風
 えんなる窓に法華よむ聲      芭蕉
 勅に來て六位なみだにたたずみし  素英
 わかれをせむる炬のかず      曽良
 一さしは射向の袖をひるがへす   芭蕉
 かはきつかれてみたらしの水    清風
 夕月夜宿とり貝も吹よはり     曽良
 とくさかる男や簔わすれけん    素英
 たまさかに五殻のまじる秋の露   清風
 かがりに明ける金山の神   芭蕉
 行人の子をなす石に沓ぬれて    素英
 ものかきながす川上の家      素良
 追うも憂し花すふ蟲の春ばかり   清風
 夜のあらしに巣をふせく鳥     素英
2015.7.14