山形県の句碑・歌碑・詩碑 |
天童市/将棋村天童タワー芭蕉公園
|
・場所:山形県天童市久野本1273-2 Yahoo!地図
松尾芭蕉が辿った名勝を一ヶ所に再現した「芭蕉庭園」
池を日本海に見立て、中央に出羽三山
|
|
松尾芭蕉奥の細道碑
|
芭蕉翁
高山森々として一鳥聲きかず、木の下闇茂りあひて夜る行がごとし、雲端につちふる心地して、篠の中踏分ふみわけ水をわたり岩に蹶て、肌につめたき汗を流して最上の荘に出づ
|
・意:
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立 高山散人筆
|
2013.6.18

|
|
最上町
蚤虱 馬の尿する 枕もと
|
のみしらみ うまのばり(しと)する まくらもと
|
・句意:蚤や虱にさされ、おまけに枕元では馬の小便の音がする。なんとわびしい旅の夜だろう
|
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 封人の家
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立 木碑
|
|
|
尾花沢〜山寺
眉はきを 俤にして 紅粉の花
|
まゆはきを おもかげにして べにのはな
|
・句意:このあたりに咲いている紅花を見ていると女性が化粧に使う眉掃きが思い出される。
眉掃(まゆは)きは、白粉(おしろい)をつけたあとで眉を払う小さなはけ
・詠んだ時期・場所:1686年「奥の細道」天童市大字下荻野戸/尾花沢市
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18
|
|
山寺
閑さや 岩にしみ入 蝉の聲
|
しずけさや いわにしみいる せみのこえ |
・句意:ひっそりとして、閑かな山寺。山の岩にしみ入るように、蝉の声が澄み透って聞こえる
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2015.9.3


|
|
大石田
五月雨を あつめて早し 最上川
|
さみだれを あつめてはやし もがみがわ |
・句意:降り続く五月雨(梅雨の雨)を一つに集めたように、何とまあ最上川の流れの早くすさまじいことよ。
・詠んだ時期・場所:1689年 「奥の細道」
山形県大石田の船宿経営高野平左衛門(一栄)方にて行われた句会の冒頭の発句
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18

五月雨を あつめて涼し 最上川
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2015.9.3

|
|
新庄
水の奥 氷室たずぬる 柳かな
|
みずのおく ひむろたずぬる やなぎかな |
・句意:柳陰に小川が流れている。夏というのになんと冷たい水だ、氷室から流れ出してくるのであろう。氷室は渋谷甚兵衛のこと
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 新庄の富商澁谷甚兵衛宅
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18

|
|
羽黒山南谷
ありがたや 雪をかをらす 南谷
|
ありがたや ゆきをかおらす みなみだに |
・句意:有り難いことである。南谷は、下界をよそに、南風が霊山の残雪の香をかおらせて、清浄な空気がみなぎっている。
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 鶴岡市 羽黒山南谷別院 |
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18


|
|
羽黒山
涼しさや ほの三ヶ月の 羽黒山
|
すずしさや ほのみかづきの はぐろやま |
・句意:おかげさまで、この涼しさを、まるでわが家にいるような気分で味わいながら、気楽に膝を崩してくつろいでいます。
「ねまる」:この地方の方言で「くつろいで座る」こと
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 尾花沢市鈴木清風宅 |
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18


|
|
湯殿山
語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな
|
かたられぬ ゆどのにぬらす たもとかな
|
・句意:湯殿山神社の神秘は、口外できない掟なので感慨ひとしおで、ひそかに袂を濡らしたりする。
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 山形県湯殿山
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2015.9.3

|
|
月山
雲の峰 いくつ崩れて 月の山
|
くものみね いくつくずれて つきのやま |
・句意:月山に三日月、夕日に映える雲は、幾度、崩れては湧きしただろうか
入道雲がいくつもいくつも沸き上がってはその姿を崩して行く。
今は、薄明かりに照らされた月の山が横たえている。
季語:雲乃峯(入道雲):夏
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 山形県 月山角兵衛小屋 |
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2015.9.3


|
|
鶴岡
珍らしや 山を出羽の 初茄子
|
めずらしや やまをいではの はつなすび |
・句意:羽黒山を下山して、出羽の初なすびのもてなし有り難いことです。
出羽三山参詣のため庄内・鶴岡を宿した時に食べた「民田なす」
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
|
|
酒田の最上川河口
暑き日を 海に入れたり 最上川
|
あつきひを うみにいれたり もがみがわ |
・句意:暑かった今日一日を海に流し入れたかのようだ。真っ赤な夕日が広大な最上川河口に沈もうとしている。
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 酒田本町の安種亭寺島彦助宅での句会
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18

|
|
酒田最上川河口
温海山や 吹浦かけて 夕涼み
|
あつみやまや ふくうらかけて ゆうすずみ
|
・句意:雄大な景色の中で温海山が夕涼みをしている
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 酒田市最上川河口の袖の浦に舟を浮かべながら、夕涼みしたとき
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18


|
|
象潟
象潟や 雨に西施が ねぶの花
|
きさがたや あめにせいしが ねぶのはな |
・句意:雨にれたネムノ花は、あたかも中国の美女西施が憂いの顔のようと咲いていた。
西施(せいし):古代中国春秋時代(B.C.770〜403)の末期、越国に居た絶世の美女
ねぶの花:ネムノ木
・詠んだ時期・場所:1689年「奥の細道」 秋田県象潟
|
1972年(昭和47年) 山口 清 建立
|
2013.6.18

|
|